万来堂日記3rd(仮)

万来堂日記2nd( http://d.hatena.ne.jp/banraidou/ )の管理人が、せっかく招待されたのだからとなんとなく移行したブログ。

言い訳

今日は珍しくアダルトな話題を。いや、普段はズボンの尻が裂けただの、大便を掃除しただの、カップルをマシンガンでスイング・バイしたいだの、なんだかあれな話題ばかり振っていますが、たまには色気のある話題を振って、単なる変人ではないところを見せ付けたいではありませんか。ね? ね?

「あれ、先輩、それ…」
「ん?」
「その、首筋のそれって、キスマークじゃないですか?」
「ああ、これか、違う違う」
「うわ、しかも二箇所も。こいつあ一大事だ。みんなにあることないこと報告して回らないと」
「だから違うんだって。実は昨日な、む…」
「また、ありがちな『虫に刺されたところを掻いて血が出た』なんてのは通用しませんからね」
「……」
「どうしました? 絶句って奴ですか? ん? ん?」
「…実はな、俺が五歳の頃。両親とスペインに行ってな」
「ほう、スペインですか。旅行ですか?」
「いや、旅行じゃない。実は我が家は由緒正しいマタドールの家系でな」
闘牛士ですか」
「そうだ。和訳するとそうなる。俺は父と闘牛相手に、17代のマタドールを襲名すべく、修行にあけくれていたんだ」
「…まあ、とりあえず聞いてあげますよ。それで?」
「なんだ、その反抗的な態度は。まあいい。でな、そのとき、突然闘牛場にバッファローマンの群れが現れてな。俺のほうに向かってきたんだ」
キン肉マンできましたか」
「まあ、和訳するとそうなる」
「で?」
「なんとか父と二人で対処していたんだがな、その群れの中で一番体のでかい奴、群れのボスのバッファローマンがまっすぐ俺にむかってきてな。まだ子供だった俺は避けきれずに、ハリケーンミキサーをまともに受けてしまったんだ」
「で?」
「そのときの古傷がこれだよ」
「だから二つあるんだと」
「そうだ。わかってきたじゃないか。あの事故をきっかけに左内展筋を痛めて、俺はマタドールの道をあきらめ…」
「でも、昨日まではなかったじゃないですか、その古傷」
「…え?」
「それに5歳の頃って、いくらなんでもアレでしょ。ったく、何年前までさかのぼる気ですか」
「…お、俺は昨日で満6歳だが、それがどうかしたか?」