万来堂日記3rd(仮)

万来堂日記2nd( http://d.hatena.ne.jp/banraidou/ )の管理人が、せっかく招待されたのだからとなんとなく移行したブログ。

本は回復したのかな。

Copy & Copyright Diary@JUGEMさんによると、今年上半期の書籍売上、7年ぶりに前年を上回ったそうです。
うん、めでたい。
たしかにあれだ、「バカの壁」「負け犬の遠吠え」が話題になったり、「世界の中心で愛を叫ぶ」でいつエリスンが怒り出さないかとひやひやしたりと、ベストセラーがらみの話題も多かったなあ、と。
私、出版不況ってのは構造不況だと思ってまして、不景気で売れなくなってきても、硬直的な価格設定や流通形態のためにロクな手を打つことが出来ず、ずるずるときてしまったってことだと思っております。
で、「確実に売れるものしか出版しない」という、悪い意味での商業主義も進んでいるなんていう話もありますね。
というそんな中での業績回復は、(まったく実感は湧きませんが)景気のわずかな上昇と、現場(書店も出版社も含む)の地道ながんばりが功を奏したものだと思うんですが、構造的な問題は何一つ変わっていないわけで、ここで売上の回復に胡坐をかいてしまうと、数年後に同じ状況に追い込まれそうな気もしますね。
とりあえず、小売が何か手を打とうにも身動きが出来ない、出版社と取次の力がやたらでかくなってしまっているいびつな流通をなんとかしたほうがいい感じがします。
というと、(まあ、レコード輸入権を巡るやりとりでも見られた光景ですが)出版業は特別なんだから流通もこれでいいんだっていう意見も出てくるでしょうが、出版業が商業ベースにのってもう久しいわけですから。これからも商業ベースに乗っかった商売をしていくというんなら、やっぱり流通から見直したほうがいいかと。
他業種から見ると、めちゃめちゃいびつなんですよ?
たくさん売るために硬直した構造を見直すか、それともたくさん売ることを諦めて、小部数でも利益が出るようなやり方を模索するか、どちらかに取り組んでいただくってのが、商売の筋かなあ、と。もちろん、出版社によってどちらを選ぶかは違ってしかるべしでしょうし、同じ会社でも部署によって違うってのもありでしょうが。
これから人口は減っていくわけで、売上が伸び続けるなんてことはありえないから、後者をオススメいたしますがね。

というか、「理想的な経営を行えば売上は伸び続ける」という幻想は根強いものがあります。それがガラガラと崩れていくという点で、これから大変な時代になるんでしょうかね?