「やわらかな遺伝子」

- 作者: マット・リドレー,中村桂子,斉藤隆央
- 出版社/メーカー: 紀伊国屋書店
- 発売日: 2004/04/28
- メディア: 単行本
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いわゆる「氏か育ちか」についての本。面白い。
著者のマット・リドレーは、氏と育ちは対立するものではなく、むしろ遺伝子というものは環境から情報を引き出して反応していくものだということを、豊富な実例を元に主張している。
つまり、遺伝子は生まれた時点で仕事を終えるわけではなく、環境に対応して一生仕事を続けるものなのだ。言い換えると、遺伝子と環境は常に相互作用し続けるものなのだから、遺伝子の影響と環境の影響、どちらが強いかといった議論はもはや無効なのだ、という具合。
この本で言うところの「育ち信奉者」気味のところがある私でも面白く読めたのだから、これは相当面白い本に違いない。