読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

万来堂日記3rd(仮)

万来堂日記2nd( http://d.hatena.ne.jp/banraidou/ )の管理人が、せっかく招待されたのだからとなんとなく移行したブログ。

当たり前だが「万引き」対策には毅然とした態度など大して有効ではない。それならば……

出版業界関連 仕事

私は「万引き」という言葉が軽くて大嫌いなので、この文章では「万引き」ではなく「店内窃盗」という言葉を使おうと思う。まあ、いま思いついただけだが。



夏休みなので店内の見回りを増やしたところ、いや、店内窃盗犯が大漁である。こいつらの人生がこの先不幸なものにならんことを。自らの不注意で周りの人には迷惑をかけずにどうにかなってくれると、私としてはとても嬉しい。



先日、洋販ブックサービスに支援する旨を表明したことでブックオフに注目が集まった。出版の人や新刊書店の人がブックオフをはじめとする新古書店について語る際、ほぼ必ずといっていい程出てくるのが店内窃盗の話だ。

それで、だ。以前から不満に思っていたんだが、その際には「店内窃盗には毅然とした態度で」とかいった、精神論めいて具体性など欠片もない言い方がなされることが度々あって。いや、お前何言ってるんだ、と。まあ、実際にやったことがない仕事のことはなかなかわからないものだから仕方ない部分もあるんだけれども。毅然とした態度なんてとったって、んなもん性根の腐った馬鹿にはたいして役にたたないって。
というか、問題だ問題だという割に、具体的な話がさっぱり出てこない。本当に問題だと思ってるのか、少々疑問にさえ思えてきたり。


さて、誤解が多いところだと思うんだが、新古書店の現場の人間っていうのも、これまた店内窃盗を心の底から憎んでいる。
当たり前だ。考えても見るといい。奴ら、ウチの店で盗んだものをウチに売りにきやがる。
「そんなの自業自得だ」と嘲笑する人もいるだろう。そういう人はそれで結構。まあ、本気で解決しようと思っていない人の認識なんてそんなものだろう。
ただ、書店の複合化がこの先進み、新刊書と新古書の併売も増えつつある時代、やがてその嘲笑はブーメランのように自分のところに返ってくることになるんだが。


本来であれば、これは新刊書店・版元・新古書店が協力して解決すべき事柄であって、今のところその協力体制は十分というにはほど遠い。


必要なのは法改正だと思う。とは言っても勘違いしてくれるな。著作権法なんざお呼びじゃない。改正すべきは古物営業法だ。
まず、高校生以下の者からの買取を、保護者同伴でなければ行えないものとする。
また、金額にかかわらず、書籍・音楽メディア・映像メディア・ソフトウェア・コンピューターを買取する際には身分証的なもので本人を確認することとする。
さらに、何を買い取ったかについて、商品名と数量の記録を義務付ける(要するに「コミック20冊買い取りました」ってのをなしにするってこと。これ、労力的にはかなり大変なんだが、取り組んでいかねばなるまい。ただ、システム準備等のための移行期間は欲しいところだけれど)。
ほんとね、著作権保護期間の延長とか、馬鹿なロビー活動なんかやってる暇あったら、こっちに取りかかるべきだと思うよ。


さて、これだけでは不十分だ。
次は「なるべく取られない」対策。
簡単だ。タグを本に埋め込むこと。
ただ、注意すべき点がある。


小学館だったかがいよいよ導入するってんで、今出版業界一押しの次世代タグであるところのRFIDだが、買取までを視野に含めない場合には、RFIDである必要など、全くない。今までタグが装着されていない状態がほぼデフォルトであった商品群に従来の磁気タグが埋め込まれれば、それだけで効果は上がるだろう。
RFIDが有効な盗難対策になるためには、その商品が会計済みであるか否か。および(できれば)どの小売店に入荷した商品であるかの情報を買い取る側で読み取り、問題があるようなら買い取り拒否、および被害届が出ているような場合には警察に通報するような運用が必要となる。
その場合には、法的な後ろ盾をいただきたい。RFID導入して、それだけで満足ってんなら、そんなん普通の磁気タグと大差ない。
(ただし、これはあくまで盗難対策に限定した話である。流通の効率化におおいに貢献するってのがRFIDの本来の役割だろう。流通改善のために書籍にRFIDを導入するというのには、他のRFIDを用いた製品と同等もしくはそれ以上のプライバシー情報保護対策を施すという前提で賛成する。ただし、盗難対策も兼ねるというのなら、ゲート型反応機器が旧型のペースメーカーへ影響を与えるという懸念が払拭されていないため、時期尚早と考えている。幅広い年齢層に開かれた場所であるべき店舗には現時点では相応しくない)


まずはもっと目につく形で法改正を要求していくところから始めるべきだと思うな、やっぱし。