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万来堂日記3rd(仮)

万来堂日記2nd( http://d.hatena.ne.jp/banraidou/ )の管理人が、せっかく招待されたのだからとなんとなく移行したブログ。

文化庁が委員会から外した人・団体の発言を検索してみたですよ

著作権

著作権制度の根本的なあり方を議論する委員 - Copy & Copyright Diary
こちらの記事で、id:copyrightさんが、文化審議会著作権分科会基本問題小委員会の委員の選び方について不安感を表明してらっしゃるですよ。
で、エントリの最後に、今回の委員会で外された人たち、及び外された団体から出席していた人たちをリストアップしてくれているわけです。
で、議事録を適当に検索してみて、外された委員の発言を引用してみようという、そういう趣向でございまして*1
もちろん、引用なんていくらでも恣意的にできるわけで、私が皆様に誤った印象を植え付けようとしているという可能性を、ゆめゆめお忘れなきよう。皆さんも私なんぞに騙されないように、議事録見てみると面白いと思いますよ。
では、はじまりはじまりーー。


上野達弘氏の発言

文化審議会 著作権分科会 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会(第8回)議事録・配付資料−文部科学省

【上野委員】
 もしかすると、すでにこの報告書案に含まれているかも知れませんし、含めるにしてもどの部分に含めるべきか分かりませんが、権利制限規定の見直しという論点も含まれていいのではないかと思います。
 と申しますのも、保護期間の延長問題をめぐりましては、表現の自由を確保すべきだとか、二次創作やパロディの自由を確保すべきだとか、そういったことが主張されてきたところです。確かに、著作権の存続期間が延長されますと、著作権による自由の制約というものが時間的に延びることになりますので、他人の著作物を利用したそうした活動がそれだけ制約されるというのはそのとおりであります。
 ただ、そういった表現の自由や公正な利用の確保というものは、本来、保護期間それ自体の問題ではなくて、著作権の存在自体の問題ではないかと思います。確かに、保護期間が延長されますと、時間的に20年分、そうした自由に対する影響が変わってくるわけですけれども、それは程度問題であろうと思います。
 というのも、著作権の存続期間というのは、現行法でも著作者の死後50年ということでありますから、著作物の創作時から計算いたしますと、100年近く著作権が存続する例が現状においてもあるわけであります。
 もし著作権による自由の制約が過剰だというのであれば、それは、保護期間が死後50年であろうと死後30年であろうと存在するはずの問題ではないかと思います。
 したがって、保護期間延長の可否について論じるのはもちろん重要ですけれども、もし二次創作やパロディの自由を確保する必要があるのだというのであれば、むしろ著作権存続期間中の自由を確保することにつとめた方がずっとメリットは大きいのではないかと思います。その意味では、仮に保護期間を延長するということになっても、その代わりといっては何ですが、権利制限規定として何らかの規定を設けるということを検討していいのではないかと思います。

金正勲氏の発言。

文化審議会 著作権分科会 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会(第7回)議事録・配付資料−文部科学省

【金委員】
 今の議論は遺族の話が1つと、もう一つは国際的に欧米に合わせる必要があるのではないかという2つのことが議論されていると思うのです。
 1つ、遺族に関しては、この場においては、より大局的な視点から議論する必要があるのではないかと思います。先ほど平田さんの話の中で、この10年間に切れた、また切れようとする著作物の中に経済的な価値がまだ残っているのはどれぐらいのパーセンテージかという話があったと思うのですが、おそらく切れるものはたくさんあるでしょう。しかし、その中でまだ経済的な価値を持っているのは、おそらく1パーセント以下だと思うのです。0.何パーセントだと思います。しかし、そうしたごく一部の著作物のために保護期間を延長すると、残りの99.何パーセントの潜在的な著作物の利用が阻害される恐れがあるということを念頭に入れる必要があるのではないかと思います。
 もう一つは国際標準の話でありますが、日本と欧米との間で著作権制度の違いはおそらく保護期間延長問題だけではないと思うのです。様々な違いがあると思います。それは、おそらく欧州とアメリカの間でも様々な制度の違いがある中で、なぜ選別的に保護期間延長問題に限って欧米に日本が合わせなければいけないのか。その他の部分についての議論はどこに行ったのかということについて考えて頂きたいと思います。

佐々木隆一氏の発言*2

文化審議会 著作権分科会 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会(第8回)議事録・配付資料−文部科学省

【佐々木(隆)委員】
 今までの議論は、それぞれきちんとした理屈がありますし、もちろん50 年、70年という期間だけの問題ではないんですが、ビジネスの側面から触れさせていただきますと、参考資料1「主な議論のポイントについて」の(8)のその他というところがあるわけなんですが、楽譜出版や音楽配信も含めてですけれども、現状のビジネスは50年を前提にずっと進められているわけで、そういった意味で、いきなり70年になるということは、いろいろ配慮するとしても、やはりコストアップとか権利処理リスクが増大することは間違いないわけでございまして、それを最小にするよう配慮していく仕組みや考え方が必要なのではないかと思います。
 そういった意味で、その他の1のところで、私としては現実的な手段といたしまして、50年から一気に70年にそのまま延長というよりは、例えば登録して延長していくとかいう形の考え方もあっていいのではないかと思っております。著作物を使う立場からいいますと、その情報や許諾の仕組み、または許諾するエージェントなり許諾を得る場所がどこにあるのか、どういう機関があるのかということがとても重要でございますので、やはり一律に全て延びてしまうことによって、著作者と交渉する、もしくは調べる手段がないまま延びてしまうことだけは何とか避けていただきたいということもありまして、ここではその他ということなんですが、こういった考え方もより深く議論していただく価値があるのではないかなとは思います。

大村敦志氏の発言

文化審議会 著作権分科会 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会(第1回)議事録・配付資料−文部科学省

今、ここで発言をさせていただきたいのは、中山委員がおっしゃった立法の常識というんでしょうか、立法の仕方についてでございます。
私は、他のさまざまな民事立法に多少とも関与しておりますが、その際に、外国法の趨勢、世界的な趨勢との調和というのは必ず話題になることの一つでございます。今回も、先ほどの資料で申しますと資料4の11ページですが、直前に話題になっておりました保護期間に関する主要な国の一覧というのが出ております。このような資料を整えていただくということは非常に重要なことであると思います。事務局に要望ということになろうかと思いますけれども、先ほど中山委員がおっしゃったように、どうして70年という延長措置が必要であったのか。それには、アメリカにはアメリカの事情がある、ヨーロッパにはヨーロッパの事情があると思います。ですから、現在がこうであるということをお示しいただくのはまず第一歩として必要でありますけれども、諸外国につきましても、いつの時点でどのような事情によって変化が生じたのかということについて、詳細な調査は非常に難しいと思いますが、おおよそのところをぜひお教えいただきたいと思います。我が国については保護期間の変遷について説明が出ておりますが、このような説明をしていただくとよいと思います。
 あわせて、期間を延長するということになりますと、どこの国でもそれについて反対する議論は必ず起きてまいります。延長に当たっては、具体的にはわかりませんけれども、それとのバランスをとるための措置というのを諸外国でそれぞれに講じているのではないかと思います。今回審議をしていく中でも、保護期間を延長するとすれば、それに対する代償措置として何をするのかということが非常に重要な問題として浮上してくると思われます。そうだとすると、これもそれぞれの国でどのような代替措置、代償措置というのを講じた立法を行ったのかということも、可能な範囲でお調べいただければと思います。

(あまり文化審議会では積極的に発言されなかったみたいで、捕捉できた発言はこれだけでした)

久保田裕氏の発言

文化庁 | 著作権 | 著作権制度に関する情報 | 文化審議会著作権分科会 | 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会 | 第5回 | 議事録

【久保田委員】 川上さん*3の意見は,うちの協会がずっと言い続けることでありまして,コンピュータは複製マシンそのものなのです。
 また,50年,70年の問題について,ほとんど言及されませんでしたけれども,実際我々の実質的活動も50年が70年になろうと変わらないと思っています。それは,彼が言ったように,大量で常態化した違法な実態との闘いなわけです。
 ところで,理屈の中でちょっとおかしいなと思ったことがあります。それは,著作者を守り創作を促すという制度的な保障という意味では,現在の著作権制度というものがあれば,権利保護のために技術を開発していけばいいということは真っ当な意見でありまして,それについては全く抗うところはありません。しかし,今,その知恵や適切な技術がないからどういうことをしたらいいのかということであります。更に技術の進歩は,彼が今イメージ,提言している技術でさえあっという間に破られるのです。
 また,技術の発達というのは,コンテンツ側だけでなくプラットホーム側の方も,先ほどマジコンの話も出ましたけれども,常にそれを解除するような機械やソフトウェアが出てくると。これは違法電波の発信や違法な手段で有料コンテンツを視聴する問題など,全てこれは同じ問題なのです。

渋谷達紀氏の発言

文化庁 | 著作権 | 著作権制度に関する情報 | 文化審議会著作権分科会 | 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会 | 第7回 | 議事録

【渋谷委員】
 そうしますと,今回は権利者不明の場合のこの措置は,立法化されそうな情勢にあるわけですね。そうすると,そっちが先行して,後から保護期間の延長という問題が出てくるのですけれども,我々受け取る側からすると,それは別々の問題だというふうな印象が非常に強くなって,この間,権利者不明の場合のその措置をとったから,だから保護期間延長対応策になっているでしょうというような議論は非常に通りにくくなるのではないかという心配をするのですが,その点はどういうふうにお考えになるんですか。人間の心理として,そう動いていくだろうと思うのですが。

【渋谷委員】
 私は成り行き任せみたいなところがあって,事務局の方でこういう案を出して,こういう案で行きたいということであれば,その案についてできるだけ建設的な意見を述べたいと,そういうことであります。基本的には,私,保護期間は延長すべきだと何度かこの委員会でも発言しておりますから,そういうような姿勢ではおりますけれども,自分の姿勢そうだからといって,小委員会の結論がそうならなくてはいけないというような,そういう固い姿勢はとっておりません。

津田大介氏の発言。

文化庁 | 著作権 | 著作権制度に関する情報 | 文化審議会著作権分科会 | 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会 | 第5回 | 議事録

【津田委員】 本当に今日の議論は非常に楽しくというか,興味深い論点がいっぱいあったと思うのですが,今椎名委員と瀬尾委員の延長というか,それに通じる話で言うと,やっぱり今日の話合いで大きなテーマって,椎名委員の方からコンテンツがこのままだと死ぬというお話があったことは,多分言い換えれば職業クリエーター,プロの今までのコンテンツビジネスというのをどうやって育てていくか,育てないかということだと思うのです。
 僕,今日の議論で明らかになったのというときに,その職業クリエーターを育てるか育てないかは,むしろ保護期間というのは重要な影響を与えないのではないかということだと僕は思っていて,むしろコミケだとか今のインターネットのカオスな状況ですとか,あとは従来のコンテンツビジネスというモデルが形骸化しているか,これに対してどう対応していくかということが,多分これからのコンテンツ政策を考えるときの非常に重要な課題になっていると。それは,そういったビジネスモデルの形骸化とか,ネットのカオスな違法コピーの状況に対応するときに,それって保護期間を単に70年に延長すれば対応できるかというと全くそんなことはなくて,そういったことをむしろ根本的に話し合っていかなければいけないのではないのかという印象を受けました。
 以上です

文化審議会 著作権分科会 私的録音録画小委員会(第3回)議事録・配付資料−文部科学省

【津田委員】
 先ほど苗村委員の方から、この委員会もそろそろ結論を出すべきだろう、お互いが妥協してというお話があったと思うんですけれども、僕個人の感覚で言うと消費者的にはお互いが妥協するということは、恐らくお互いに譲る部分があってこそ妥協というのは成立すると思うんですけれども、この委員会でまとめられている結論というのは、何か消費者的にはどこも譲られた部分がないなというのが正直な感覚です。そこに関しては、やはり河村委員とどれだけ同じなのかは分からないですけれども、やっぱり三方一両損みたいな話でいくときに、今回のこの結論で消費者は何が得しているんだろうというのは物すごく感じています。
 以上です。

常世田良氏の発言を、議事録より。

文化審議会 著作権分科会 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会(第3回)議事録・配付資料−文部科学省

【常世田委員】
 もし商業的な価値があるものが国会図書館からの貸し出しによって、商業的な活動が阻害されているということであれば、現在でもそれは起きているはずであります。先ほどお話ししましたように、100パーセント品切れになっているようなものがほとんどでありますので、むしろ商業的な価値があるような本であれば、既にほかの図書館でも所蔵している可能性が高い。
 そういうものをいちいち国会図書館から借りるということは私たち図書館ではまずやらない。それはなぜかと言いますと、国会図書館は借りた図書館の館内での閲覧しかできないのです。借りた図書館はそこからさらに貸し出すということはできませんので、そんな不便なものをわざわざ国会図書館から取り寄せて利用者に「閲覧だけにしてください」というようなことはまずあり得ない。つまり、少しでも価値があるようなものは、他の図書館で、県立図書館などで所蔵している可能性が高いので、そちらから借りて、それは貸し出しができますので、そちらを利用するというのが実態になっております。
 ですから、繰り返しになりますけれども、図書館界としては、現行の制度、つまり国会図書館から借りた本を、一度には1人しか読めない、そして貸し出しをしない、借りた図書館の館内で閲覧だけをすると、そういう形のストリーミングのような形で、現状だけはともかく維持していただきたいということであります。「いや、一度に10人見てもいいよ」という権利者が出てくれば、それはもちろん個別に対応するというようなことで考えておりますので、その辺はご理解いただきたいと思います。

平田オリザ氏の発言

文化審議会 著作権分科会 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会(第7回)議事録・配付資料−文部科学省

【平田委員】
 今の三田先生の御意見を伺っていますと、文藝家協会は二、三人のごく少数の御遺族、しかも、おそらく四、五十歳を過ぎているであろう、経済的な基盤も確立している、要するに教育期間中とかではない御遺族のためにこれだけの大きな改変をし、多くのあいまいな、このまま埋もれてしまうけれども、著作権保護が切れれば自由に使えるものを使えなくするということを主張なさっているように聞こえるのですけれども、そのことを本当に御遺族が皆さん望んでいらっしゃるのかどうか。そう思うとおっしゃられているのですけれども、そこら辺の根拠が何かあるのならば、お伺いしたいと思っております。

井田倫明氏の発言

文化審議会 著作権分科会 私的録音録画小委員会(第3回)議事録・配付資料−文部科学省

【井田委員】
 どうもありがとうございます。
 今回は非常にまとまったQ&Aを作っていただきまして、ありがとうございました。
 先ほど生野委員の方から、日本記録メディア工業会について若干言及がありましたので一言申し上げます。確かに私どもは意見書の中で、既にレンタル料の中に複製権料が入っているのではないかということを申し上げていまして、若干違うというふうにとられたかもしれませんけれども、その後の議論の中で、契約によって回収できるという方法があるのではないかという議論をずっとさせていただいてきておりまして、レンタルについてもその中で考えるべきであるということで、JEITAとは同じ考え方を持っているというふうに考えています。
 それともう1点、先ほどからずっと総務省さんのダビング10との関係で、話が若干激論になっておりますけれども、そもそも私はメディアですので、ダビング10の決定に直接関わってはおりませんけれども、利益の還元という考え方で言っておられる方がいるようです。だけれども、私の今までずっとこの場で議論させていただいた感覚で言いますと、補償金というのは利益の還元ではなくて、やはり何らかの経済的不利益が発生していて、それが看過できないという場合にそれに対して何らかの補償措置を行うというのが、この私的録音録画補償金だというふうに私は認識しておりまして、やっぱりずっと申し上げておりますけれども、技術的保護手段とか、そういうものも含めて補償の要否という点で、もう一度、一つ一つのことについてきっちり論議していきたいという考え方をずっと持っております。
 以上でございます。

大渕哲也氏の発言。

文化審議会 著作権分科会 私的録音録画小委員会(第7回)議事録−文部科学省

【大渕】 この点も今まで何度も申し上げたので繰り返しはしませんけれども、先ほど違法だというアナウンス効果と言われたのですが、やはり法というものはそれが守られなければ規範として意味がなくなって、著作権法制だけではなく法制度全般に対する信頼も失われてしまうということになりかねないので、アナウンス効果さえあれば実際エンフォースできなくてもよいという状態は非常に好ましくないのではないかと思います。
 また、先ほどのような他人のCDを借りてコピーするというもの等を法30条1項の対象から外しますと、差止・損害賠償、さらには理論的には刑罰の制裁にもさらされるおそれがあること自体も、やはり無視できないのではないかと思っております。

亀井正博氏の発言。

文化審議会 著作権分科会 私的録音録画小委員会(第3回)議事録・配付資料−文部科学省

【亀井委員】
 ご指名ですからお答えしますが、コピーネバーでゼロ・ゼロならイーブンで、コピーがあるとメーカーだけが儲かって、それも一文も還元しないのはいかがなものだというようなご主張でございましたけれども、メーカーが果たすべき役割というのは、先ほどの意見書でも最後にも書きましたように、視聴環境といいましょうか、コンテンツをいかに使いやすく、見やすく、聞きやすくしていくか。それによって広く社会と言ってしまいますが、それに対する貢献というものがあると考えておりますし、そういう様々な環境を作ることでビジネスによって利益を、収益を上げられるということも当然にあるというふうに、コンテンツの皆さんが上げられることもあるというふうに考えて、日々を暮らしているということでございまして、今の何かご質問をいただいたのか何かよく分からないんですが、メーカーとしての立場は先ほど申し上げたとおりのところでございます。

小泉直樹氏の発言。

文化審議会 著作権分科会 私的録音録画小委員会(第16回)議事録・配付資料−文部科学省

【小泉委員】
 今、川瀬室長がご示唆されましたとおり、この線で関係者間で事実上合意が成立しているならば、それ自体について私がどうこう言う立場にないんですけれども、この紙が世の中に出たときに、国民というんですか、一般の方が読んで納得が行く内容になっているかという観点からコメントしたいと思います。私の理解では、この案は、保護技術というものが権利者の要請によってかけられたものか、そうでないものかによって、補償金をかけるかを決めるんだという前提に立っていること重います。ただ、問題は、ユーザーの側あるいはコピーできなくなる立場から見ると、保護技術が権利者によってかけられたのか、提供者がかけたのかというのはわからないわけです。わからないけれども、法律上、そうなっているから納得してくださいというのもわかるんですけれども、そうであるならば、もう少し理由づけというのが必要なんじゃないかなという気がしています。
 例えば、まだこれは本当に素案だと思うので、揚げ足をとるつもりは全くないんですけれども、1ページの最初のポツ、2行目のところで、「例えば権利者の要請による技術など」となって、これ、かなりぼかした形になっていますよね。1ページの2の2つ目のポツの1行目でも、「提供者又は権利者の要請により」技術上はかかっているとなっています。一方、次のページにいくと、最後、これは議論の決め手になっていると思うんですけれども、2ページの3のイのところで、ダビング10というものは経緯等から、権利者の要請によってかけられたものじゃないから著作権法としてはかくかくしかしがでとらえるというふうになっています。一つ筋は通っているんですけれども、そこをもう少し、なぜ著作権法の補償金との関係では権利者の要請のものについてか、そうじゃないかによって考え方が分かれるのですということを、私は結論自体をどうこうしろというんじゃなく、なぜそうなっているかということをぜひ説明した方が、このペーパーを見た方が、納得するかどうかは別として、一応論旨が理解できるんじゃないかなと思いました。
 以上です。

筒井健夫氏の発言。

文化審議会 著作権分科会 私的録音録画小委員会(第1回)議事録・配付資料−文部科学省

(筒井委員) 筒井でございます。よろしくお願いいたします。*4

土肥一史氏の発言。

文化審議会 著作権分科会 私的録音録画小委員会(第3回)議事録・配付資料−文部科学省

【土肥委員】
 前回のこの小委員会でも発言をいたしましたけれども、本小委員会は既に3年くらい経過しておるということでございまして、その間、いろんな議論がなされたわけであります。私もここで次のステージに行くべきであるというふうに思っています。それはなぜかというと、1つは今の構図というのは延ばせば延ばすほど、一方にだけ利益になるという仕組みになっているんですね。
 ドイツなんかでこういう議論します場合には、積立金を積み立てさせておいて、遡及してその間の補償金を補填をするということをやるわけですけれども、ドイツの場合は先ほど意見があった支払義務者がメーカーですから、それは可能なんですけれども、日本の場合にはそういう仕組みはとりにくいんだろうと思うんですね。したがって、一方的に延ばせば延ばすという、仮にそういうことはないと思いますけれども、作戦があるとすればこれは非常にうまくいっている形になります。
 それから、先ほど来から出ている汎用機の問題なんですが、主たる用途がさまざま出てきて、JEITAのデータでも7割から8割はそうじゃないんだとおっしゃるわけですが、逆に言うと2割から3割は録音目的でなされているわけですけれども、これを法改正でどうするかという議論なわけですから、主たる用途がどうとかいう議論は関係ないはずなんですね。つまり、大量のコピーが行われている家庭内の複製をどうするか、ということだと思います。
 そうすると、その中の2割から3割は補償金の対象になるものだということをJEITAもお認めになるわけでしょうから、今のペーパーからすれば、したがって、事務局案というのは異論もあるのかもしれませんが、その前提を踏まえて例えばJEITAがおっしゃるような、そういう2割から3割がもし正しいとすればですけれども、そこをどうするのかという、そういう議論に入っていくときが来ているのではないか。私はそういうふうに考えます。

森田宏樹氏の発言。

文化審議会 著作権分科会 私的録音録画小委員会(第8回)議事録・配付資料−文部科学省

(森田委員) 先ほど津田委員がおっしゃったことは、私は現行制度の理解として全くそのとおりじゃないかと思ったので確認したいのですけれども、現行の104条の5の協力義務というのは一体どういう義務なのかという点です。著作権審議会第10小委員会の報告書を読み直してみますと、この協力義務を履行しない場合には民事訴訟でメーカー等を訴えることができるとされていますが、民事訴訟で訴えることができるという場合に、その請求内容としては金銭の支払を求めることになりますので、金銭債務が立つのだと思います。
 金銭債務が立つということは、要するに、現行制度上も協力義務と呼んでいるけれども、法的には金銭の支払義務をメーカー等が負っていると理解することができるし、そういう前提でできたのだろうと思います。メーカーが支払義務者であることは、その名称が協力義務という名称で呼ぶか、支払義務と呼ぶか、このあたりはいろいろ政治的な妥協があったのでしょうから、名称にこだわるという意味はあるのでしょうが、法的に見ますとメーカー等が支払義務者であるという点では、今回の提案は何ら現行法と変わらないという整理になるのだろうと思います。
 そうなりますと、ユーザーが今までは法律上支払義務を負うという形になっていたのを、今後はそれを免除するといいますか、支払義務を負わないという形にするかどうかという点が今回の提案のポイントであると思います。先ほど議論されましたように、ユーザーが支払義務を負わないからといって、補償金制度の運用においてユーザーは関係ないということにはならないということさえ確認しておけば、ユーザーが法的な支払義務を負わなくするということでよいのではないかというのが、まさにここで検討すべきことだと思います。
 ユーザーの支払義務に関しては、補償金の返還制度が現行法にはあります。これはおよそ私的録音録画を一切しない場合にはユーザーは支払った補償金の返還を請求することができるというわけでありますが、現在だけではなくて将来にわたっても私的録音録画をしないということの証明がどういう場合に可能かというと、これは普通に考えても難しいのは当然でありますので、これを拡充するといっても拡充の方法はないのではないかと思います。
 また、私的録音録画にどの程度利用するか、実際にはヘビーユーザーからほとんど利用しないユーザーまで利用の頻度はさまざまでありますが、補償金の支払について、ユーザー間の利用の頻度ないし軽重というのは現行制度でもつけていないし、今後もつけることはできないだろうと思います。そこが不公平だということになってきますと、個々のユーザーごとの利用頻度に応じた課金制度というのができれば不公平を解消することができるかもしれませんけど、そういうことが可能であるのならばおよそ補償金制度を設ける必要はありませんので、補償金制度においてはユーザーの利用頻度を問わず一律に課金するということにならざるをえません。そうしますと、補償金の返還制度というのは一体何のためにあるのか。ユーザー間の負担の不公平を解消することにあるとすると、これは私的録音録画への利用頻度に応じても実際上も不公平はあるわけで、ヘビーユーザーは得しているのかもしれませんけれども、そこはユーザーには私的録音録画に利用しうる権利が一様にあるわけでありますので、実際に私的録音録画に利用するかしないかが考慮されないのは不公平だという批判は当たらないのではないかと思います。
 ですから、補償金の返還制度を機能させるというわけですけれども、これは機能させる方法は論理的に考えてもないのではないか。したがって、ユーザーを支払義務から免除し、メーカー等の支払義務一本に絞るということには十分合理性があるのではないかと私は考えます。

(森田委員) 津田委員がおっしゃっていることには全くもっともなところがあると思います。それは、現行制度上はユーザーは支払義務者になっているのが、そうでなくなった場合には、ユーザーというのは法律上どこに位置づけられるのかという点の保障がなくなるのではないかという危惧だと思います。この点は、補償金の対象機器でありますとか、補償金の額の決定のあり方のなかで、ユーザーがきちっと法律上明確に位置づけられる必要があると思います。先ほどのユーザーの立場の者が審議会等に呼ばれるか呼ばれないかというのが事実上の問題だとしますと、そこには保障がないことになりますけれども、別の局面でユーザーの位置とか権利というものを明確に位置づけておく、これは法律の中に位置づけておく必要があるだろうと思います。
 それから、先ほどから議論しているメーカーが支払義務を負う場合には、一定の頻度といいますか範囲を前提として私的録音録画ができるという権利のついた形で、つまり権利処理済みで機器を売り出すということになるのだと思います。椎名委員はそれをコストとおっしゃるのですが、私はコストという言葉で表現しないほうがよいと思いますけれども、いずれにせよ、権利処理済みで機器を売り出す場合には、私的録音録画を行う権利を行使する人もしない人もその対価を支払うことになって、それが不公平かどうかという問題が出てくるわけでありますが、これは対象機器の定め方であるとか、あるいは、そもそもどのくらいの頻度でどういう使い方をするのかを考慮した補償金の額の決定の問題の中でその点を反映させていく必要があろうと思います。ごく一部のユーザーがそうした用途には使っているけれども、多くのユーザーは私的録音録画には使っていない機器については、そういうすべての機器を権利処理済みで売り出すということ自体がユーザー間の不公平を招くので適当でないだろう。例えばそういうような形で整理するのであれば、対象機器から外すとか、あるいは、仮に含める場合であっても、多くのユーザーがどういう使い方をするのかということを念頭に置いて補償金の額の決定するなど、これらの点を補償金制度の中に織り込んでいくのをどう工夫するかという中で解決策を見出すのが合理的な方策ではないかと思います。

最後は中山信弘氏の発言。

文化庁 | 著作権 | 著作権制度に関する情報 | 文化審議会著作権分科会 | 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会 | 第6回 | 議事録

【中山委員】 今の三田委員のお話を聞いていますと,十分儲かった人がより沢山儲けたいと,私にはそういうふうに聞こえてならない。文豪だとか,あるいはディズニーとか十分儲かっている。それならもうそれでいいじゃないかと,私は感じがするわけです。
 むしろ,問題は十分儲かっていないような作品が埋もれてしまわないようにするにはどうしたらいいかということこそが一番大事な問題ではないかと思っています。
 それから,もう一つ,著作権が切れた後,出版しても値段は変わらないというお話ですけれども,それは確かに著作権料は大体1割ですから,理屈からいっても値段が1割下がるということになるわけですけれども,それはもう出版時代の話でして,インターネット時代の話とは全く違うわけですね。既に青空文庫を見れば,無料で我々は読めるわけです。あれが無料で読めなくなるというふうになるわけですから,現在においては,昔の出版状況と全く同じ状況で論ずることはできないだろうと思います。インターネット時代,ブロードバンド時代にはどうあるべきか,それが私は中心的な課題になるのではないかと考えております。

【中山委員】 相続税については誤解があるようですけれども,これは財務省の審議会ではありませんのでそれは省略いたしますけれども,著作権にも当然,相続税がかかります。かからない方がおかしい。ただ,算定,つまり幾らの価値があるかという判断は難しいけれども,確実にかかります。それはここではおいておき,先ほどの椎名さんのお話ですけれども,私は著作権者あるいは著作者が利益を得るように行動するのは当たり前だと思っていますし,むしろ現在のクリエーター,全部とは言いませんけれども,ほとんどのクリエーターには見返りが少なすぎるのではないかと思っております。
 だから,もっともっとシステムを変えて,もっとクリエーターを厚く保護しなければ日本の文化は発展しないと思っています。私が言いたいのは,死後70年後のことを考えるくらいなら,むしろ現在のクリエーターに,このインターネット時代にどうやって利益を還元するか,そちらの方を考えなければいけない。
 死後50年以内の方がむしろ問題で,50年を超えて70年まで儲ける必要はないでしょう,それだけの話で,権利者が利益を追求するのは,私は当然だと思っています。

*1:なお、上記リンクで挙げられている中で、河野智子氏については、昨年5月8日に行われた私的録音録画小委員会の時点において既に委員から外れているようなので、割愛します

*2:[http://d.hatena.ne.jp/copyright/20090413/p1:title=著作権制度の根本的なあり方を議論する委員 - Copy & Copyright Diary]だと「佐々木一氏」となっていますが、たぶんこれは間違いだと思います

*3:株式会社ドワンゴ川上量生氏のこと

*4:議事録ではこれ以外の発言が確認できなかったんだから、しょうがないじゃないか!