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万来堂日記3rd(仮)

万来堂日記2nd( http://d.hatena.ne.jp/banraidou/ )の管理人が、せっかく招待されたのだからとなんとなく移行したブログ。

9月15日 第二一六回上方落語勉強会

落語

上方落語勉強会を見に、京都府立文化芸術会館に行ってきた。
このブログを仕事明けに書いているので、少し疲れていることもあり、文体を「です・ます」調ではなく「だ・である」調にする、のである。

桂鞠輔…子ほめ
桂吉坊…田楽喰い
桂米二…人生ナビ
中入
桂坊枝…がまの油
笑福亭たま…宿屋仇


さろめさんの代演である鞠輔さん、マクラも振らず「子ほめ」へ。以前動楽亭で聞いた時と同じ印象。会場、笑い少なく淡々と進む。


吉坊さん登場の前に、会場後ろの襖が開いて米二さん登場。お膝送りを願いますとのことで、前にぐんぐん詰めて、結果的に結構いい場所へ移動。
なかなかスムーズに場所が詰まっていかないのに少しやきもきされたのか、米二さんの「もう! (もっと前の場所が)空いてるでしょ!」という発言に、場内のムード、張り詰めるかと思いきや逆に和む。
吉坊さん、ようやくの登場。鞠輔さんに「お膝送り」と言ったのだけれど、まだキャリアの浅い鞠輔さんはその意味が分からなかったみたいだとのこと。自分も昔は同じ失敗をした、と。
で、田楽喰い。田楽を食べ始めるまでをしっかりたっぷり語って笑わせてくれて。何回も聞いている演目なのだけれど、新鮮かつかなり満足。なんとかただで酒を飲ませてもらおうとして奮闘する場面は、もうおかしくてたまらなかった。


米二さんの演目はくまざわあかねさん作の新作。中入時にタイトルを募集し、トリの前にその中から決定したタイトルを発表するというもの。私はいいのが思い浮かばなかった。決まったタイトルは「人生ナビ」。噺の中でカーナビが大活躍するのだ。
夫婦喧嘩を題材にした噺で、強い奥さんの倦怠具合がなんともおかしい。
旦那さんに車を出してくれと頼まれた奥さんが、いかにも不服そうに、一度動作ごとに「あーあ…」とため息をつく、というのがなんともツボにはまってしまった。


坊枝さんのがまの油は繁昌亭でも拝見したことがある。その時より楽しかったのは、やはりいい高座が続いて会場がいい雰囲気になっていたからだろうか。
マクラでは、今日の日中、東京で仕事をし、大阪へ帰る途中に京都で降りればなんの問題もないとこの会に出ることを快諾したのだが、後で確認したら明日も東京で仕事が入っていた、という現在進行形の失敗談。米二さんが出演を依頼した時の電話で「安い会なのに、悪いな」と言ってらしたのを思い出し「往復の新幹線代、大丈夫だろうか」と(笑)。


トリはたまさんの宿屋仇。
これが、なんというか、たまさんって以前奇想天外な「いらち俥」を見たもので、破天荒なイメージを勝手にもっていたのだけれど、この日の宿屋仇はすっごく正統派。
細かな省略や新たな工夫はしてらっしゃるとのだけれど、それも「宿屋仇」という話をより分かりやすく、理解しやすくするため、といった印象を受けた
この日の前日には「できちゃったらくご」のトリで奇想天外なメタ落語「ぼくは米朝一門」を聞いて大爆笑したのだが、その翌日には古典の持っている面白さを伝えるために工夫した噺を聞かせてくれる。なんとも嬉しくなる。
幸せな気分で帰宅。京都に落語を聞きに行った帰りには大抵電車を寝過ごしてしまうのだが、この日は寝過ごさなかった。