SFの魅力とはなにかというと、「センス・オブ・ワンダー」という言葉がよく引き合いに出される。
平たく言うと「認識が変わるような体験」くらいの意味合いだろうか。ある物事に対する見方が一変してしまうような読書体験。
確かにいわゆる「センス・オブ・ワンダー」ってのを体験できるSFが良質のSFであることには違いないと思うのだけれど、それがSFの専売特許でもなんでもないというのを、最近強く感じるようになってきた。まあ、当たり前といったら当たり前の話なんだけれども。
ていうか、ある程度本を読んだり映画を見たりマンガを読んだりしている人だったら、物事の見方が変わってしまうような読書体験・映像体験って、絶対にしていると思うんだよね。
言い換えると「センス・オブ・ワンダー」ってのがSFの特権的なものではないというのがばれてから久しいというか。
この言葉というか、「これこそがSFの強みである」という意識がどっかにあったりするわけで、その意識自体が時代に即していないんだろうなとか思ったですよ。