転勤にて、4年ぶりに大阪に戻ってくる。14日引越し。15日、役所やらなんやら言った後に、初めて喜楽館へ。
後日配信されることもあってか、演目としては堅実なチョイス。でも久々ということもあるだろう、銀瓶さんの「天災」も文之助さんの「星野屋」も楽しめた。
金曜日の日中に発作的に土曜日の会の予約を入れ、土曜日は動楽亭リモート寄席へ。短めの会の1日3回公演。3回の通し券を購入。
朝の部、トークの後、佐ん吉さん「肝つぶし」と気の利いたチョイス。続くしん吉さん、なんとスーツで登場。師匠である吉朝さんの演出を踏襲したものだそう。サービス精神。演目は新作の「長尾さん」
昼の部、二葉さん「近日息子」怒りまくるシーンでの弾ける様子が面白く、怒りのあまり涙が出てきてそれを拭う仕草が「あー、二葉さん本当にやってそう!」と、大変に楽しい。米二さんはお馴染みの「替り目」。フルバージョン。まくらがいつもよりフリーダム。コロナでホテル療養した時のあれこれなど。
夜の部。トークでお互いの入門時の話など。ちょうばさん「稲荷俥」、こちらも渋いチョイス。私にとってはこの日の大トリたる千朝さんはなんとびっくり「愛宕山」。春の大ネタがまさか聞けるとは思わず、得した気分に。
翌日は運良くキャンセルがでで滑り込むことができたまつばら落語会へ。新治さんと文華さん。豪華。
コロナ下で2年ぶりの開催とのことで、演者側も人数を絞っておられ、前座さんもお囃子さんもなし。お囃子はCDで。それで新治さんはレベルの高い口入屋やってしまうんだこら大したものである。
トークの後、文華さん「時うどん」、文華さん、声がガラガラ声なんだけれど、こちらに立体的に想像させる所作のうまさとか、たっぷりした間の取り方を笑いに変えたりとか、この人ほど音源ではなく生で見た方が楽しい人というのも少ないのではと思う。もう一席の「笠碁」も、仲の良い二人が次第に口論になっていくシーンの「次第に」の部分が強調されていて、大変に楽しい。
新治さんは「口入屋」と「きせる」。口入屋は好きな演目。「きせる」は初めて聞く演目。笑いはなく、淡々と聴かせる人情噺。検索してみたら、有名なO・ヘンリー「賢者の贈り物」を、これまた有名な織田正吉先生が新作落語に仕立て直し、それを師匠たる五郎兵衛さんがやられていたそうだ。珍しい演目。