万来堂日記3rd(仮)

万来堂日記2nd( http://d.hatena.ne.jp/banraidou/ )の管理人が、せっかく招待されたのだからとなんとなく移行したブログ。

桂雀太さん

桂雀太さんの落語を聞いてきた。雀三郎師匠の三番弟子。
この人の独特の間というか、キャラ設定と言うか、空気感と言うか、そういったものが好み。
まだ「若手」に分類される落語家さんなのだけれど、間をしっかりとって、自分のテンポで話してらっしゃる感じがして。逆に自分のテンポでやっていない感じがしてしまう人はどうも苦手である。師匠から教えてもらった通りにやっているのだろうなと言う人でも面白く感じる人と言うのは自分のテンポできちんとやっているのかな、などと最近は思っている。私にとっては桂二葉さんや桂あおばさんがそれにあたる。おふたりとも、もっと上手な人や流暢な人はいっぱいいるけれど、変に流暢な人よりもずっと楽しいし面白い。この進化形が笑福亭喬介さんなのかな。喬介さん、師匠である三喬さんの影響がくっきりはっきり出ているけど、ご自身のほがらかというか愛嬌と言うか、そういったパーソナリティがにじみ出ていてとても面白い。
雀太さんの高座からにじみ出るパーソナリティはグルーミィ、曲者感漂う。
表情(というか表情筋)はあまり豊かではないけれど、身振り手振りがとても豊か。特に右手の「雄弁」なことといったら。
今日聴いた「遊山船」も、真夏の橋の上、夕涼みでごった返すにぎやかな様子ったらなかったし(体いっぱい使った花火の表現、素晴らしかった!)、ネタおろしの「質屋蔵」も後半のドタバタを躍動感たっぷりで演じられていた。
そのうち、繁昌亭大賞の輝き賞を受賞されるだろうなとか勝手に思っている。