ポピュラーサイエンス
「生命の歴史は繰り返すのか? 進化の偶然と必然のナゾに実験で挑む」(ジョナサン・B・ロソス/化学同人)生命の歴史は繰り返すのか?ー進化の偶然と必然のナゾに実験で挑む作者:Jonathan B. Losos化学同人Amazon大変に素晴らしい本だった。 進化の行く末は…
ダニエル・カーネマン「ファスト&スロー」はごく控えめに言って、ドーキンスの「利己的な遺伝子」だとかジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」と同じくらいか、それ以上に広く読まれるべき大変重要な一般向け科学書ですが、まあ、それはそれとして。 …
うふ。 kindle注文しちゃった。3Gの奴。 届くのは12月。ちょっと楽しみだわー。 でね、kindleストアも使ってみようと思って、で、適当に自分の興味で検索して、引っかかってきたのが高井研「生命はなぜ生まれたのか」。 生命の起源を探る、実に真面目な本…
さて、結構時間がかかってしまったのだけれど、今日、「ミトコンドリアが進化を決めた」を読み終わりまして、これで邦訳されているニック・レーンの本は三冊とも読んだことになります。 「生と死の自然史」「ミトコンドリアが進化を決めた」が各論で、「生命…
乗り遅れた感があるのですが、「錯覚の科学」を読了しました。 自分はデマに踊らされていないと思っている人は、特に読むべきです。読まないだろうけど。 デマに騙されない人間なんていないし、ホモが嫌いな女子なんていないし、飛影はそんなこと言わないし…
20世紀後半を代表する進化生物学者であるスティーブン・ジェイ・グールド最後のエッセイ集「ぼくは上陸している」がようやくのことで翻訳されたので、喜び勇んで読了しました。 グールドは最後のエッセイ集でも絶好調です。既に病魔に侵されていたなどとはと…
「不死細胞ヒーラ ヘンリエッタ・ラックスの永遠なる人生」を読了しました。 タイトルにもなっているHeLa(ヒーラ)細胞とは、1951年から現代にいたるまで世界各地で培養され続けているヒトの癌細胞です。医学の進歩に多大なる貢献をしています。ポリオ…
先日、久しぶりに新潟に帰省したのですが、新潟へ向かう列車の中で「偉大な記憶力の物語」を読み終えました。 これはものすごい本ですね。全く素晴らしい。 「事実は小説より奇なり」という言葉には手垢がついて久しいですが、奇であるにも程があるだろ、と…
私はどこからどう見ても文系でサイエンス的な素養は全くなく、数学大嫌いな人間なんですが、進化論についての一般向けの本を読むのは大好きでして。 そんな私が面白がってきた本を並べてみたら、私みたいに面白がりたい人へのブックガイドにならないかな、な…
生命進化の物語作者:リチャード サウスウッド八坂書房Amazonリチャード・サウスウッドの「生命進化の物語」を読みました。 最初の生命から現在まで生命がたどった進化の歴史を概観する本で、同趣向の本としてはドーキンスの「祖先の物語」やフォーティの「生…
アリの背中に乗った甲虫を探して―未知の生物に憑かれた科学者たち作者:ロブ ダンウェッジAmazonいや、この本がめちゃめちゃ面白かったのですよ。だもんで宣伝します。この本では「生物界における人間の存在が思った以上に小さい」「われわれが生物界の中心で…
服従実験とは何だったのか―スタンレー・ミルグラムの生涯と遺産作者:トーマス・ブラス誠信書房Amazon去年最後に読了した活字の本がこの「服従実験とは何だったのか」。服従実験、またはアイヒマン実験などとも呼ばれる権威への服従研究で有名なスタンレー・…
地球46億年全史作者:リチャード・フォーティ草思社Amazon同じフォーティの「生命40億年全史」は、生命の進化をそれぞれの種の来歴としてではなく、その時代にどのような風景が広がっていたかとしてスナップショット的に捉えた面白い本だった。てえとジュラ…
On Off and Beyond: 書評:Real Education-人口の半分は平均以下On Off and Beyond: Real Education続きーさらに身も蓋もない話On Off and Beyond: ベルカーブはトンデモ本ではありません うーん。 話題の本は翻訳されていませんが、その著者を徹底的に批判…
ご存知グールドの「人間の測りまちがい」が嬉しい文庫化。この機会に全国民この本を読むといいと思うお。 本書の邦訳につけられた副題は「差別の科学史」。 ごく簡単に言うと本書は、科学が人種差別や階級差別・および差別的な政策にどのようにして理論的バ…
米国を席巻する「新しい無神論者」の非寛容と、ほんの少しの希望 - macska dot org上記、欧米での無神論者批判の記事が小盛り上がりを見せているので、前に書いたエントリを再掲してみるよ。 グールドの「神と科学は共存できるか?」を読了した。そう、今年…
迷惑な進化 病気の遺伝子はどこから来たのか作者:モアレム,シャロン,プリンス,ジョナサンNHK出版Amazon読了。途中までは軽めの楽しい本だと思っていたけど、いやはや、途中から印象は一変。こいつぁ結構挑発的な本かもしれない。 聞きたまえ諸君。ラマルクが…
神と科学は共存できるか?作者:スティーヴン・ジェイ・グールド日経BPAmazon神は妄想である―宗教との決別作者:リチャード・ドーキンス早川書房Amazonグールドの「神と科学は共存できるか?」を読了した。そう、今年話題となった本、ドーキンスの「神は妄想で…
生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)作者:福岡 伸一講談社Amazon話題の新書を読了。 実に静かな本である。 本書では細胞膜の振る舞いに関して、詳しいことが書かれている。 なんと地味な! そう、地味である。 まあ、基礎研究だからね。地味でしょう。 し…
神は妄想である―宗教との決別作者:リチャード・ドーキンス早川書房Amazon あのリチャード・ドーキンスが宗教(厳密には一神教)をけちょんけちょんにけなして全否定してみせた話題の本をようやく読了。 切れ味は鋭く、また、これが現代社会に出るべくしてで…
やわらかな遺伝子作者:マット・リドレー,中村 桂子,斉藤 隆央紀伊国屋書店Amazonいわゆる「氏か育ちか」についての本。面白い。 著者のマット・リドレーは、氏と育ちは対立するものではなく、むしろ遺伝子というものは環境から情報を引き出して反応していく…
「意識」とは何だろうか―脳の来歴、知覚の錯誤 (講談社現代新書)作者:下條 信輔講談社Amazon読了。意識というものを環境とのダイナミックな相互作用として捉える立場から、認知科学の諸相について概観した入門書。 「サブリミナル・マインド―潜在的人間観の…
祖先の物語 ~ドーキンスの生命史~ 上作者:リチャード・ドーキンス小学館Amazon祖先の物語 ~ドーキンスの生命史~ 下作者:リチャード・ドーキンス小学館Amazonなんと野心的な試みだろうか。 生命の誕生から現在までを描き出そうと言うだけでも野心的な試みであ…
祖先の物語 ~ドーキンスの生命史~ 上作者:リチャード・ドーキンス小学館Amazon祖先の物語 ~ドーキンスの生命史~ 下作者:リチャード・ドーキンス小学館Amazonまだまだ読み始めたばかりで、おまけになかなか読み進めることが出来ないのだけれど、面白い。 リチ…
クマムシ?!―小さな怪物 (岩波 科学ライブラリー)作者:鈴木 忠岩波書店Amazon買っちゃったよ(笑)。 クマムシはかわいい! という視点で貫かれた入門書。肩肘張らずに楽しめる本だけれども、間違いなく労作。クマムシの生態を自らの観察経験を交えて語ってみ…
無脊椎動物の驚異作者:リチャード コニフ青土社Amazon専門書かと思ったら、ジャーナリストによる、いわば奇想天外な無脊椎動物のガイドブック。楽しく読めたけれど、ちょっと食い足りないなぁ。 猛烈に「虫の惑星」を読み返したくなったのだけれど、どこにし…
素数ゼミの謎作者:吉村 仁文藝春秋Amazon本屋でなんか気になってしまって購入。 字も大きく、薄く、絵も多く、文章も平易な、いかにも「子ども向け」という感じの本。 何年かに一度必ずニュースで「アメリカでセミが大発生」ってなニュースをやるけれども、…
動物たちの心の世界作者:マリアン・S. ドーキンス青土社Amazonかの、リチャード・ドーキンスの元嫁さんの本。上に挙げた2冊に比べると少々専門的ではあるかもしれない。比較心理学の様々な知見を紹介しつつ、「動物にも意識がある」と論じていくお話。 マリ…
眼の誕生――カンブリア紀大進化の謎を解く作者:アンドリュー・パーカー草思社Amazonこちらはカンブリア紀の大爆発を扱った本。とはいえ、カンブリア紀の化石のことばかり書いているわけではなく、今も生きている生物の例を多く取り上げ、自説をわかりやすく展…
最近進化についての本や生物に関しての本ばかり読んでいる。生命40億年全史作者:リチャード フォーティ草思社Amazon生命のそもそもの誕生から、原生人類の誕生に至るまでの約40億年における生命の進化をなぞったいい本。まるで、大学の教養の講義を聴いて…