万来堂日記3rd(仮)

万来堂日記2nd( http://d.hatena.ne.jp/banraidou/ )の管理人が、せっかく招待されたのだからとなんとなく移行したブログ。

元旦から落語を聞きに出たり、地震が起きたり

元旦。行こうか寝ていようか毛布にくるまりぐだぐだ迷ったのちに、えいやと起き出して動楽亭昼席へ

 

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動楽亭昼席

弥壱…犬の目

ざこば…ざっこばらん

米紫…大安売り

出丸…不動坊

中入

一輝…大神楽

千朝…蔵丁稚

 

最近すっかり腰が重くなってしまっており、なんと8月以来の生の落語だ。今年は流石にもっと出かけたい。

ざこばさんはフリートーク。それもかなりゆるい。記憶の中にあるざこばさんよりも少しふっくらされた様子。もう76歳か。大阪から転勤になる以前に目にしてきたざこばさんは、パワフルでネタ下ろしもまだまだバンバンしてらっしゃっる、ノリに乗った状態だった。そこから脳梗塞で一度倒れられ、高座には復帰されているが、おそらくは意識的にトリや中トリをより下の世代の方に任せられるようになっている。

では、今日のゆるゆるなフリートークがつまらなかったのかと言うと、むしろ面白かった。一挙手一投足に客の側からクスリと笑う、なんというか、出てもらえるだけで存在が面白い状態である。

先代の春團治師匠や亡くなられた仁鶴師匠は、晩年は高座を控えられていたが、米朝師匠は割とぎりぎりまで(というのも変か)高座に上られていたと聞く。ざこばさんもまた、その道を歩いて行かれるのかもしれない。こんなこと書くと「寂しい」と感じていると思われそうだが、むしろ「面白い」が先に立っている。かつて涙腺を刺激されたり腹を抱えて笑わせてもらったりしたざこばさんにはもう会えないかもしれないが、いるだけで面白い新たなざこばさんに会えた。本日の収穫である。

ざこばさんのことばかり書いたが、他の演者さんも楽しくのめり込んで聞くことができた。米紫さんと千朝さんが腕っこきなのはもう私の中ではお馴染みだけれど、出丸さん、今までで一番のめり込んで聞かせてもらったかもしれない。

 

帰りに飯を食べて帰宅し、寝転がっていたら能登半島で大変に大きな地震。大阪でも長く唸るように揺れた。建物の倒壊や火事の被害が見られる様子。また、我が愛しくも呪わしい郷里新潟でも、液状化現象や道路の被害、断水の被害などが出ているようだ。震源地からはかなり距離は離れているのだが、それほど今回の地震は規模が大きかったのだろう。下越地方にこれほどまでに地震の被害が出るのは、新潟地震以来ではないだろうか? 中越地震でもここまでは聞かなかった。