万来堂日記3rd(仮)

万来堂日記2nd( http://d.hatena.ne.jp/banraidou/ )の管理人が、せっかく招待されたのだからとなんとなく移行したブログ。

ノンフィクション

「生命の歴史は繰り返すのか?」の感想

「生命の歴史は繰り返すのか? 進化の偶然と必然のナゾに実験で挑む」(ジョナサン・B・ロソス/化学同人)生命の歴史は繰り返すのか?ー進化の偶然と必然のナゾに実験で挑む作者:Jonathan B. Losos化学同人Amazon大変に素晴らしい本だった。 進化の行く末は…

進化論ファン・古生物ファン必読の〈生物ミステリー プロ〉シリーズは、世界に誇れるガイドブックだ!

技術評論社から刊行中の土屋健著〈生物ミステリー プロ〉シリーズが、もうめちゃくちゃ楽しい。 現在既刊は8冊。それぞれこんな感じ。①「エディアカラ紀・カンブリア紀の生物」 地球上に登場した「生物」たち! 奇想天外なエディアカラ、バージェス、オルス…

ニック・レーンを読もうぜ/細胞内から40億年を眺める

さて、結構時間がかかってしまったのだけれど、今日、「ミトコンドリアが進化を決めた」を読み終わりまして、これで邦訳されているニック・レーンの本は三冊とも読んだことになります。 「生と死の自然史」「ミトコンドリアが進化を決めた」が各論で、「生命…

「不死細胞ヒーラ」を読みました/デボラが母に会いに行くということ

「不死細胞ヒーラ ヘンリエッタ・ラックスの永遠なる人生」を読了しました。 タイトルにもなっているHeLa(ヒーラ)細胞とは、1951年から現代にいたるまで世界各地で培養され続けているヒトの癌細胞です。医学の進歩に多大なる貢献をしています。ポリオ…

「偉大な記憶力の物語」の感想/記憶、現実ってなんだ。振り向かないことさ。

先日、久しぶりに新潟に帰省したのですが、新潟へ向かう列車の中で「偉大な記憶力の物語」を読み終えました。 これはものすごい本ですね。全く素晴らしい。 「事実は小説より奇なり」という言葉には手垢がついて久しいですが、奇であるにも程があるだろ、と…

「生命進化の物語」がとても面白い本だったのですよ。

生命進化の物語作者:リチャード サウスウッド八坂書房Amazonリチャード・サウスウッドの「生命進化の物語」を読みました。 最初の生命から現在まで生命がたどった進化の歴史を概観する本で、同趣向の本としてはドーキンスの「祖先の物語」やフォーティの「生…

「服従実験とはなんだったのか」を読んで、そこから芋蔓的に

服従実験とは何だったのか―スタンレー・ミルグラムの生涯と遺産作者:トーマス・ブラス誠信書房Amazon去年最後に読了した活字の本がこの「服従実験とは何だったのか」。服従実験、またはアイヒマン実験などとも呼ばれる権威への服従研究で有名なスタンレー・…

「星新一 一〇〇一話をつくった人」

星新一 一〇〇一話をつくった人作者:最相 葉月新潮社Amazon「星新一 一〇〇一話をつくった人」(最相葉月/新潮社)ようやく読了。 すばらしい本だ。星雲賞は多分取ると思うけれど、日本SF大賞も取るべきだ。 SFファンが読んだら面白いのはもちろんである。…