万来堂日記3rd(仮)

万来堂日記2nd( http://d.hatena.ne.jp/banraidou/ )の管理人が、せっかく招待されたのだからとなんとなく移行したブログ。

悪徳

「グローバリズム出づる処の殺人者より」は、やたら面白いピカレスクだ。

グローバリズム出づる処の殺人者より作者:アラヴィンド アディガ文藝春秋Amazonブッカー賞受賞という帯に惹かれて読んでみたら、やたら面白いピカレスクだった。ミステリはたまに読む程度なんだけれど、この本は多くのミステリファンに読まれるべきものであ…

またまた伊藤計劃「ハーモニー」について/俺の幼年期はまだ終了してないZE!

ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)作者:計劃, 伊藤早川書房Amazonまたまた「ハーモニー」の話。 過去に書いた「ハーモニー」についてのエントリはこちら。(「ハーモニー」は火薬と進化心理学の不幸な結婚である - 万来堂日記2nd、昨日に引き続…

昨日に引き続き、伊藤計劃「ハーモニー」について/身も蓋もない問いかけが暴走するとき

ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)作者:計劃, 伊藤早川書房Amazon昨日に引き続いて「ハーモニー」の話だ。 本書、及び「虐殺器官」(虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション))及びアンソロジー「虚構機関」(虚構機関―年刊日本SF傑作選 …

「ハーモニー」は火薬と進化心理学の不幸な結婚である

ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)作者:計劃, 伊藤早川書房Amazon読了した。これはいいわー。百合の香り漂う表紙や粗筋からは想像つかないが、途中から戦場成分が盛り込まれてくる。だから火薬と硝煙の物語でもあった「虐殺器官」が好きだった…

「虐殺器官」は進化心理学SFの傑作である……と、お、思いませんか?(弱気)

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)作者:計劃, 伊藤早川書房Amazon「虐殺器官」は骨太なエンターテイメントSFで、本年度の喜ぶべき収穫。 色んな要素を消化して楽しませてくれるんだけどさ、色んな人の感想や惹き文句を見てみると、言語学への言…

「虐殺器官」について

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)作者:計劃, 伊藤早川書房Amazon幻詩狩り (創元SF文庫)作者:川又 千秋東京創元社Amazonジェノサイドの丘(上) ルワンダ虐殺の隠された真実 [ フィリップ・ゴーレイヴィッチ ]価格: 1760 円楽天で詳細を見るジ…

グラン・ヴァカンス/ラギッド・ガール/「廃園の天使」はガチの心理学SFであった!

グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)作者:飛 浩隆早川書房Amazonラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉 (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)作者:飛 浩隆早川書房Amazon積読というのは罪深いものだ。とりあえずの所有欲は満足させることができ…

されど罪人は竜と踊る

されど罪人は竜と踊る Assault (角川スニーカー文庫)作者:浅井 ラボ角川書店Amazon読了。本を購入する量に読書量が追いつかなくなって既に10年以上。実家の物置は私の未読本で溢れかえり、このアパートにもCDと本あわせてダンボール30箱以上ある。必然…