時系列シャッフルと聞いて、真っ先に思い浮かんだのが、サミュエル・R・ディレイニー(もしくはディレーニィ)の傑作「エンパイア・スター」。
傑作である。
傑作なんだよ。
……傑作だった気がするんだよなぁ。
読後やたら興奮した覚えはあるんだけれども、さあ、いざ何か書こうと思ったら、細かい点を全然覚えていない。
読み返そうにも、肝心の本は実家に置いてあるし、実家まで車だと片道10時間くらいかかっちまうし。
一生懸命思い出そうとしても『私はジューエル』というフレーズと、「マルチプレックス」というキーワードと、表紙に描かれていたかわいらしい六本足の猫しか思い出せない。
たしか時系列シャッフルが作品のテーマに分かちがたく結びついていたように記憶していたのだけれども、なんか考えれば考えるほど不安になってきて、しまいには本当に時系列シャッフルされていたのかどうかすら不安になってくる始末。
これだから俺は駄目なんだよなぁ。