万来堂日記3rd(仮)

万来堂日記2nd( http://d.hatena.ne.jp/banraidou/ )の管理人が、せっかく招待されたのだからとなんとなく移行したブログ。

ジャンルとは はてブのタグのようなもの

小説や音楽にとって、ジャンルとははてブのタグのようなものであると思う。
具体的に記述すると、こんな感じになる。


[SF][パニックノヴェル][災害][社会]
日本沈没」(小松左京


[ミステリ][日常][学園]
「秋の花」(北村薫


[ライトノベル][ハードカバー][ベストセラー][積読]
図書館戦争」(有川浩


[ライトノベル][ファンタジー][恋愛][経済][かわいい、かわいいよホロ]
狼と香辛料」(支倉凍砂


そもそもが、ジャンルというのは排他的なものではない。時にそれに関わる人々が他のジャンルに排他的に振舞うことがあったとしても*1、本質的には排他的ではない。
ある優れた作品があったとして、それをある特定のジャンルからの視点でのみ評価し、他の側面からの評価を許さないといった態度は、百害あって一利なしである。
で、はてブのタグみたいにすれば、並列的な形の表記ができるから、しっくりくるのではないか。そんなことを思いついたわけだ。



この中でに「SFとライトノベルは共存できるか?」と題された、鏡明と大森望前島賢の対談が収録されている。このタイトルはただの煽り文句で、対談の内容とそれにつけられたタイトルは必ずしも一致していない。
しかし、煽り文句に過ぎないとしても、なんと馬鹿らしい煽り文句か*2。「SFはライトノベルと共存できるか?」だってさ。いつからSFとライトノベルは対立する概念になった?
っていうか、ベストSF2006の2位と10位に山本弘、3位に小川一水、6位に有川浩をランクインさせておいて、「マルドゥック・スクランブル」や「マルドゥック・ヴェロシティ」を刊行しておいて、なーにを今更血迷ったことを。
くだらない。じつにくだらない。
今も根深く残っている、こういったくだらない発想を撲滅できたら、どんなに痛快なことだろう。


というわけで、タグ式のジャンル表記である。「暗いと不平を言うよりも、すすんで灯りをつけましょう」という奴だ。うん、昔の人は良いこと言う。
試しに、今の私の部屋に散らばっている本を適当に書き出していくと……


[ライトノベル][学園モノ][SF][長門]
涼宮ハルヒの憂鬱」(谷川流


[ライトノベル][恋愛][日常][病院][プロレス]
半分の月がのぼる空」(橋本紡


[コミック][大学][日常][サイエンス][酒]
もやしもん」(石川雅之


[コミック][ファンタジー][SF][政治][サスペンス]
鋼の錬金術師」(荒川弘


[コミック][SF][コメディ][少年漫画][オタク]
ケロロ軍曹」(吉崎観音


[コミック][ギャグ][音楽][デスメタル][魔王]
「デトロイト・メタルシティ」(若杉公徳


[サイエンス][進化論][集大成][厚い]
「祖先の物語」(リチャード・ドーキンス


[ミステリ][スリラー][本格][再評価]
「捕虜収容所の死」(マイケル・ギルバート)


ライトノベル][ファンタジー][SF][アクション][濡れ場][濡れ場][濡れ場]
されど罪人は竜と踊る」(浅井ラボ


[SF][国書刊行会][早く出版しれ][せめて今年中に][せめて10年以内に][せめて今世紀中に]
「ダールグレン」(サミュエル・R・ディレイニー

*1:古くは『ガンダムはSFではない』とか、『パラサイトイブはSFじゃなくてホラーだ』とか

*2:思い出すのが本の雑誌における煽り文句「ここ10年のSFはみんなクズだ!」。アレを契機にした論争は、実に無益だった。