ウマ娘、ファインモーションを二日に分けて育成。感想をTwitterで連ツイしたので、以下に転載する。
ファインモーションの初回育成完了。いやー、今回も良かったねー。
王族設定であることや、それ故の3年間という参戦期限は史実とは一見関係ないんだけどさ。王族という設定から「自分が果たすことを周囲から期待される役割と本心との乖離」というのをテーマにしてて。実はそれが史実準拠というね。
元々この馬は、競走馬としての期待もだけれどそれ以上に、牧場の基幹繁殖牝馬としての役割を期待されて購入された馬だった。ファインの子供や孫や曾孫と牝系を繋げて行って、その活躍で牧場を潤わそうという。
史実では、ファインモーションは、競走馬としては十二分に期待に応えたけれど、繁殖としては期待にこたえられなかった。そもそも医学的に受胎が無理なことが判明したので。
「では、ファインモーションは無価値なのか? それは違うだろ!」という物語だったよねー。ターフを去っても、皆の心に思い出を刻みつければいいじゃないか、という方向性で。
「私じゃなくて『ファインモーション』を愛されているのだと思っていた。でも違った」というのは、繁殖にはなれなくても牧場で功労馬として過ごしている現在を反映しているのだろう。
そして、すごいなと思ったのが、イベント中に最終目標(最終目標だぜ!?)となるレースを決めなければならないというシチュエーションと、その選定レースですよ!
「実際に勝っており、同室のエアグルーヴと対戦するエリ女」(註・エアグルーヴとは同じ厩務員だったとのこと)
「参戦予定も、参戦が叶わなかった天皇賞・秋」
「惜しくも2着に終わったマイルCS」
「欠かせない友人、エアシャカールとの唯一の実際に走ったレース、有馬記念」
適正的には絶対向いていないと思って、悩みつつも、ついつい有馬記念選んじゃったよね……最後にシャカールと走らせたい思いの方が勝っちゃったよね……
ファインモーションが皆に刻んだ衝撃、夢は何かって、無敗6連勝で古馬G1制覇ってのももちろんすごいのだけれど、「これ、もしかしたら牝馬に留まらず、牝馬としては初の『現役最強馬』なんじゃないか!?」というワクワク感だったんじゃないかと思うの。
エアグルーヴは天皇賞・秋を勝ってJCでも2着に入った偉大な牝馬だけれども、実は牡馬との混合G1で1番人気になったことはないのよ。エアグルーヴでさえ。
ファインモーションのワクワク感はそれを超えるものだった。その証拠が、有馬記念1番人気でさ。
数年後、1番人気でウオッカとダイワスカーレットが混合で中距離以上のG1を見事に制してみせ、今となっては牝馬全盛とも言える時代なのは皆さんご存知の通り。
でも、その夢を最初に見せてくれた馬がファインモーションだったんじゃないかと思うんだよな。子孫は残せなかったけど、その夢が受け継がれて結実したのが今、とも解釈できる。ウマ娘お得意の歴史の再解釈が、ものすごく今回も冴えてると思いますよ。