万来堂日記3rd(仮)

万来堂日記2nd( http://d.hatena.ne.jp/banraidou/ )の管理人が、せっかく招待されたのだからとなんとなく移行したブログ。

書籍

「虐殺器官」について

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)作者:計劃, 伊藤早川書房Amazon幻詩狩り (創元SF文庫)作者:川又 千秋東京創元社Amazonジェノサイドの丘(上) ルワンダ虐殺の隠された真実 [ フィリップ・ゴーレイヴィッチ ]価格: 1760 円楽天で詳細を見るジ…

朝日ソノラマ

Sonorama bunko booksソノラマ文庫 初期170冊朝日ソノラマ ソノラマ文庫/ソノラマ文庫NEXT朝日ソノラマ文庫海外シリーズ(Sonorama Foreign Masterpieces)ソノラマ文庫戦記シリーズの部屋

Self-Reference ENGINEのことを書くにあたり、どのような作家や作品が引き合いに出されているのか

Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)作者:円城 塔早川書房Amazon Self-Reference ENGINEの感想をいくつか集めてみたんだけれど(万来堂日記2nd - Self-Reference ENGINEの感想を集めてみたよ。)、その中でも、様々な作家を引き合い…

Self-Reference ENGINEの感想を集めてみたよ。

Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)作者:円城 塔早川書房AmazonSelf-Reference ENGINEの感想をいくつか集めてみた。 これらの感想の中でどのような作家が挙げられているかもまとめてみたので、そちらもよろしければご参照ください。…

Self-Reference ENGINE 再読

Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)作者:円城 塔早川書房Amazon一読して、とても面白かったというのにさっぱりわけがわからなかったので、宣言どおり再読してみた。 しかし、さっぱりわけがわからないままなのであった! わはははは…

プー一族 完結

プ~一族 4 (バンブー・コミックス)作者:大橋 ツヨシ竹書房Amazon大橋ツヨシの「プー一族」堂々の完結。 大橋ツヨシというと、死角から打ち込まれるカウンターのようなギャグが印象的なんだけれども、その作品の中でも「プー一族」は、漫画家の内面吐露がされ…

Self-Reference ENGINE

Self‐Reference ENGINE (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)作者:円城 塔早川書房AmazonハヤカワSFシリーズJコレクション5周年記念作品。背の青い他のJコレとは違い、背も表紙も裏表紙も黄色一色。 読了した。 というか、一通り読んでみた、といった方が近…

「星新一 一〇〇一話をつくった人」

星新一 一〇〇一話をつくった人作者:最相 葉月新潮社Amazon「星新一 一〇〇一話をつくった人」(最相葉月/新潮社)ようやく読了。 すばらしい本だ。星雲賞は多分取ると思うけれど、日本SF大賞も取るべきだ。 SFファンが読んだら面白いのはもちろんである。…

「やわらかな遺伝子」

やわらかな遺伝子作者:マット・リドレー,中村 桂子,斉藤 隆央紀伊国屋書店Amazonいわゆる「氏か育ちか」についての本。面白い。 著者のマット・リドレーは、氏と育ちは対立するものではなく、むしろ遺伝子というものは環境から情報を引き出して反応していく…

如何に旅烏は本棚を使うことを止め、ダンボールを愛するようになったか?

【コラム・ネタ・お知らせetc】 ライトノベル新レーベル「ガガガ文庫」のニトロプラス 平和の温故知新@はてな - とあるラノベ読みの本棚も晒してみる とあるラノベサイト管理人の本棚晒し。 | まいじゃー推進委員会! うらやましい。 かなりうらやましい。 …

グラン・ヴァカンス/ラギッド・ガール/「廃園の天使」はガチの心理学SFであった!

グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)作者:飛 浩隆早川書房Amazonラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉 (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)作者:飛 浩隆早川書房Amazon積読というのは罪深いものだ。とりあえずの所有欲は満足させることができ…

中高生にオススメしたい作品とはいったい何だろうか?

時をかける少女 限定版 [DVD]仲里依紗Amazon時をかける少女 通常版 [DVD]仲里依紗Amazon「時をかける少女」を観てだ、面白かったので、売り場の「時かけ」にも手書きPOPをつけたんだよ。 で、帰り道でもPOPのコメントについて考えていてね、なんとなく「中高…

「夜は短し歩けよ乙女」はマジックリアリズムの傑作である

夜は短し歩けよ乙女作者:森見 登美彦KADOKAWAAmazon話題作ようやく読了。 これはいいねー!! 文章を読んでいるだけで面白いし。 ヒロイン、最強に萌えるし。 登場人物たちが遭遇する日常を描いているのだけれど、その日常というのが私たちの目から見るとな…

沈黙のフライバイと、ハードSFの持つ「地味」さ

沈黙のフライバイ (ハヤカワ文庫JA)作者:野尻 抱介早川書房Amazon[SF][サイエンス][詩情] 「沈黙のフライバイ」 SFの中でもハードサイエンスにこだわって作られたものをハードSFと呼んだりする。 で、科学的に厳密であるが故に、その作品は壮大なビジョンを…

ジャンルとは はてブのタグのようなもの

小説や音楽にとって、ジャンルとははてブのタグのようなものであると思う。 具体的に記述すると、こんな感じになる。 [SF][パニックノヴェル][災害][社会] 「日本沈没」(小松左京) [ミステリ][日常][学園] 「秋の花」(北村薫) [ライトノベル][ハードカバ…

センス・オブ・ワンダーはもう死語なんだよなあ、多分。

SFの魅力とはなにかというと、「センス・オブ・ワンダー」という言葉がよく引き合いに出される。 平たく言うと「認識が変わるような体験」くらいの意味合いだろうか。ある物事に対する見方が一変してしまうような読書体験。 確かにいわゆる「センス・オブ・…

「エンパイア・スター」における効果的な時系列シャッフルについて語ることができればよかったのに

CAXの日記 - 時系列シャッフルのアニメ作品時系列シャッフルと聞いて、真っ先に思い浮かんだのが、サミュエル・R・ディレイニー(もしくはディレーニィ)の傑作「エンパイア・スター」。 傑作である。 傑作なんだよ。 ……傑作だった気がするんだよなぁ。 読後…

橋本紡を読んだ

半分の月がのぼる空 Looking up at the half-moon (電撃文庫)作者:橋本 紡アスキー・メディアワークスAmazon流れ星が消えないうちに作者:橋本 紡新潮社Amazon空色ヒッチハイカー作者:橋本 紡新潮社Amazonひかりをすくう作者:橋本 紡光文社Amazon 2ヶ月ぶりの…

イギリスSFを読んでみる

最近、ハヤカワ文庫SFから立て続けにイギリスSFが刊行されている。思い立って積読の中から引っ張り出し、読んでみた。 読了した作品はアレステア・レナルズ「啓示空間 (ハヤカワ文庫SF)」「カズムシティ (ハヤカワ文庫SF)」、チャールズ・ストロス「シンギュ…

TOY JOY POPについてメモ

昨日読み終わった「ISBN:4894254565:title」についてメモ。 そうか、これは都市伝説について、というか都市伝説との関わり方についての物語なのかもしれない。 主要登場人物のうち、都市伝説の主体となるものが4人、都市伝説の主体ではないものが1人。そし…

「意識」とは何だろうか

「意識」とは何だろうか―脳の来歴、知覚の錯誤 (講談社現代新書)作者:下條 信輔講談社Amazon読了。意識というものを環境とのダイナミックな相互作用として捉える立場から、認知科学の諸相について概観した入門書。 「サブリミナル・マインド―潜在的人間観の…

TOY JOY POP

TOY JOY POP (HJ文庫)作者:浅井 ラボホビージャパンAmazon「されど罪人は竜と踊る」は好きなので、この本も出てすぐに買ったのだけれど、ようやく読み終わった。とはいっても読みづらいわけではない。 音楽聴いたり、他の本を読んだり、仕事したり仕事したり…

小川一水「老ヴォールの惑星」

老ヴォールの惑星 (次世代型作家のリアル・フィクション ハヤカワ文庫 JA (809))作者:小川 一水早川書房Amazon寝る前に少し読んで寝ようと思ったら、そのまま読み終わっっちまったじゃないか! あと3時間後には出勤だぞ! どうしてくれるんだ! 畜生! この…

小川一水「天涯の砦」

天涯の砦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)作者:小川 一水早川書房Amazon「天涯の砦」を読了した。 一言で言うとポセイドン・アドベンチャーであり、タワーリング・インフェルノである。壊滅的な事故により、宇宙空間を漂流せざるを得なくなった人々のサバ…

ドーキンス「祖先の物語」を読み終わった。

祖先の物語 ~ドーキンスの生命史~ 上作者:リチャード・ドーキンス小学館Amazon祖先の物語 ~ドーキンスの生命史~ 下作者:リチャード・ドーキンス小学館Amazonなんと野心的な試みだろうか。 生命の誕生から現在までを描き出そうと言うだけでも野心的な試みであ…

ふじのはるかは4コママンガにおけるスピンオフ女王である

Spring 1 (まんがタイムコミックス)作者:小池 恵子芳文社Amazonこの本を読んでいたら、同じ作者が最近始めた連載「うちは寿!」の登場人物である寿 万里が主人公の上司として登場していることに気がついた。いや、有能な上司が登場していたことは(過去形な…

リチャード・ドーキンス「祖先の物語」を読んでいます

祖先の物語 ~ドーキンスの生命史~ 上作者:リチャード・ドーキンス小学館Amazon祖先の物語 ~ドーキンスの生命史~ 下作者:リチャード・ドーキンス小学館Amazonまだまだ読み始めたばかりで、おまけになかなか読み進めることが出来ないのだけれど、面白い。 リチ…

ハナシにならん!

ハナシにならん! 笑酔亭梅寿謎解噺 2 (笑酔亭梅寿謎解噺)作者:田中 啓文集英社Amazon一気呵成に読み終わってしまった。 相変わらず主人公竜二の姉弟子である梅春姉さんは魅力的だが、読み終わった後、無性に落語を聴きたくなった。これって凄いことだよな。 …

クマムシ?! 小さな怪物

クマムシ?!―小さな怪物 (岩波 科学ライブラリー)作者:鈴木 忠岩波書店Amazon買っちゃったよ(笑)。 クマムシはかわいい! という視点で貫かれた入門書。肩肘張らずに楽しめる本だけれども、間違いなく労作。クマムシの生態を自らの観察経験を交えて語ってみ…

無脊椎動物の驚異

無脊椎動物の驚異作者:リチャード コニフ青土社Amazon専門書かと思ったら、ジャーナリストによる、いわば奇想天外な無脊椎動物のガイドブック。楽しく読めたけれど、ちょっと食い足りないなぁ。 猛烈に「虫の惑星」を読み返したくなったのだけれど、どこにし…